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トラックバースとは?種類・構造や設備、事故リスクを解説

東海クラリオン株式会社

東海クラリオン株式会社

運送・物流業界において、トラックバースは、荷物の積み下ろしを効率的に行うために欠かせない設備です。

一方で、車両や作業員の出入りが多く、後退時の接触事故や死角による巻き込み事故が発生しやすい場所でもあります。そのため、安全な荷役作業を実現するには、トラックバースの構造や事故リスクを正しく理解し、適切な安全対策を講じることが重要です。

この記事では、トラックバースの意味や種類・構造を解説するとともに、バース周辺で発生しやすい後退時の接触事故や巻き込み事故のリスクを整理し、AIカメラを活用した安全対策について解説します。

トラックバースとは?定義と主な種類・構造

トラックバースとは、物流施設や倉庫でトラックを接車させ、荷物の積み下ろしを行うための専用スペースです。荷役作業の効率化や車両のスムーズな入出庫を支える設備として、多くの物流センターや工場で導入されています。

トラックバースには、構造や施設の用途に応じていくつかの種類があり、取り扱う荷物や作業方法に適した設計が採用されています。

トラックバースが物流効率に与える役割

トラックバースは、荷物を積み下ろしする場所であるだけでなく、トラックの待機・接車・出発までを円滑に管理する役割も担っています。

バースの配置や運用方法によって荷役時間や車両の回転率は大きく変わるため、物流センター全体の生産性にも影響します。近年はEC市場の拡大や物流量の増加に伴い、荷待ち時間の短縮や作業効率の向上を目的として、より効率的なバース設計や運用が求められています。

高床式と低床式の違い

トラックバースは、大きく「高床式」と「低床式」の2種類に分類されます。それぞれ特徴や適した用途が異なるため、取り扱う荷物や運用方法に応じて選定することが重要です。

項目 高床式 低床式
プラットホームの高さ 荷台とほぼ同じ高さ 地面とほぼ同じ高さ

主な荷役方法

フォークリフト・台車 手積み・重量物
主な用途 物流センター・倉庫 工場・建設現場など
特徴 荷役効率を高めやすい 多様な車両に対応しやすい

高床式は、プラットホームの高さをトラックの荷台とほぼ同じ高さに設計した構造です。フォークリフトや台車をそのまま荷台へ乗り入れられるため、パレット荷役が中心となる物流センターや配送センターなどで多く採用されています。

一方、低床式は地面とほぼ同じ高さで荷役作業を行う構造です。高さの異なる車両にも対応しやすく、手積み作業や重量物、建設資材・建設機械の積み下ろしなどが発生する現場で活用されています。

トラックバースで発生しやすい事故リスク

トラックバースは、多数のトラックやフォークリフト、作業員が同じエリアで作業するため、物流施設のなかでも事故が発生しやすい場所の一つです。

バースへ接車する際は、後退による運転操作が必要になります。特に大型トラックやトレーラーでは、車両後方に目視やミラーだけでは確認しきれない死角が生じるため、周囲にいる人や設備に気づかず、接触事故や衝突事故につながるおそれがあります。

また、大型車両は側方や前方にも死角が多く、構内での進入や旋回時には、近くで作業している人やフォークリフトを見落とし、巻き込み事故が発生する可能性があります。

さらに、限られたスペースでトラックやフォークリフト、人の動線が交錯すると、誘導ミスや安全確認不足による労働災害が発生しやすくなります。荷待ちやバース不足によって車両が集中した場合は、ドライバーの焦りや疲労から注意力が低下し、安全確認が不十分になることで、事故につながるリスクが高まります。

トラックバースの安全性と作業効率を高める設備

トラックバースには、荷役作業の効率化や安全性の向上を目的としたさまざまな設備が設置されています。施設の用途や取り扱う荷物に応じて適切な設備を組み合わせることで、作業負担の軽減や荷役効率の向上に加え、接触事故や設備破損の防止にもつながります。

荷役効率を高める設備

荷役作業の効率化を図るためには、トラックと施設の高さや隙間を調整し、スムーズに荷物を搬送できる設備が重要です。

設備 役割
ドックレベラー 荷台との高低差を調整する
ドックシェルター 雨風や外気の侵入を防ぐ
オーバードア 断熱性・防犯性を確保する

ドックレベラーは、トラックの荷台とプラットホームの高低差を調整する設備です。フォークリフトや台車をスムーズに乗り入れられるため、荷役作業の効率向上につながり、物流センターなどで広く採用されています。

また、ドックシェルターは施設とトラックの隙間を覆い、雨風や外気の侵入を防ぐ設備です。食品や医薬品など温度管理が求められる荷物の品質維持や、作業環境の改善に役立ちます。

さらに、オーバードアは荷役作業時のみ開閉することで、防犯性や断熱性を確保する設備です。施設内の温度環境を維持しやすくするほか、空調効率の向上にもつながります。

安全性を高める設備

事故を防ぐためには、車両の接触防止や死角の低減、ドライバーの視認性向上を支援する設備も重要です。

設備 役割
D型ゴムバンパー 衝撃を吸収する
車止め(タイヤ止め) 適切な停止位置を確保する
カーブミラー 死角を補う
ガイドライン 接車位置の目安を示す

D型ゴムバンパーは、車両後退時の衝撃を吸収し、プラットホームや車両の損傷を軽減する設備です。

また、車止め(タイヤ止め)は、トラックの停止位置を適切に保ち、過度な後退による衝突を防止します。

さらに、カーブミラーや路面のガイドラインは、ドライバーが死角や接車位置を把握しやすくするための設備です。後退時の安全確認を支援し、接触事故の防止に役立ちます。これらの設備を適切に組み合わせて配置・維持することで、接触事故や設備破損のリスクを低減し、安全で効率的な荷役環境の実現につながります。

トラックバースに関わる法令・安全対策の動向

トラックバースでは、後退時の接触事故や巻き込み事故などのリスクがあることから、車両側と施設側の双方で安全対策の強化が進められています。

近年は法令改正や安全装置の普及により、目視による確認に加えて、安全支援機器を活用した対策が広がっています。

後退時車両直後確認装置の義務化

国土交通省は、後退時の事故防止を目的として、新型の大型車などを対象に「後退時車両直後確認装置」の装備を段階的に義務化しています。

ドライバーが車両直後の状況を確認しやすくすることで、歩行者や障害物との接触事故の低減を図ることが目的です。

一方で、バックカメラだけでは死角や見落としを完全になくすことは難しいため、運転者による確実な安全確認に加え、危険を検知・警告する安全支援システムを組み合わせることも重要です。

出典:国土交通省『車両後退時の事故防止のための国際基準を導入します

▼関連記事
トラック バックモニター 義務化における法令と対応すべき内容とは

物流現場でAIを活用した安全対策が進む背景

物流業界では、人手不足や物流量の増加を背景に、誘導員の配置や目視確認だけに依存した安全管理が難しくなる場面もあります。

こうした状況を受け、AIカメラやセンサーを活用して危険を検知・警告する安全支援システムの導入が進んでいます。これらのシステムは、ドライバーの安全確認を補完し、ヒューマンエラーの低減につながることが期待されています。

AIカメラを活用した物理的な安全支援

目視や運用ルールだけでは対応が難しい場面もあるため、AI機能を備えたカメラシステムを活用した安全対策が進んでいます。

AIが車両後方の状況を監視し、人や車両などを検知してドライバーへ注意を促すことで、安全確認を支援し、ヒューマンエラーによる接触事故の防止につながります。

例えば、東海クラリオンが販売している『iBOX2.0』は、既存のバックカメラシステムとモニターの間に後付けできるAI検知システムです。新たな設備投資を抑えながら、AIによる検知機能を追加できます。

img_ibox_06AIが人や車両を検知すると、モニター上の赤枠表示と警告音でドライバーへ危険を知らせます。これにより、後退時の安全確認を支援し、見落としによるバック事故のリスク低減に役立ちます。

▼『iBOX2.0』の詳細・資料ダウンロードはこちら
https://www.tokai-clarion.co.jp/products/ibox
https://www.tokai-clarion.co.jp/useful/whitepaper/ibox2

まとめ

この記事では、トラックバースに関する基礎知識や事故リスク、安全対策について以下の内容を解説しました。

  • トラックバースとは?定義と主な種類・構造

  • トラックバースの安全性と作業効率を高める設備

  • トラックバースで発生しやすい事故リスク

  • トラックバースに関わる法令・安全対策の動向

  • AIカメラを活用した物理的な安全支援

トラックバースは、荷役作業の効率化や物流センター全体の生産性向上を支える重要な設備です。一方で、多くの車両や作業員が行き交うことから、後退時の接触事故や巻き込み事故が発生しやすい場所でもあります。

事故を防ぐためには、ドックレベラーや車止めなどの設備を適切に整備するとともに、安全ルールの徹底や教育を継続して行うことが重要です。さらに、近年はバックカメラに加え、AI検知システムなどの安全支援機器を組み合わせることで、ドライバーの安全確認を補完する取り組みも広がっています。

東海クラリオンが提供する『iBOX2.0』は、既存のバックカメラへ後付けできるAI検知システムです。後退時の安全確認を支援し、見落としによる接触事故のリスク低減に役立ちます。トラックバースの安全対策を検討している方は、設備や運用ルールとあわせて、安全支援機器の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
https://www.tokai-clarion.co.jp/useful/whitepaper/ibox2

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執筆者:東海クラリオン株式会社

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