トラック運送業界において、事故防止のための安全対策は重要な課題ですが、最新機器の導入には多額の費用がかかるため、導入コストが課題となる企業も少なくありません。
そこで、費用負担を軽減するために積極的に活用したいのが、全日本トラック協会が実施している「安全装置等導入促進助成事業」です。
この記事では、助成金の対象となる事業や条件、申請の基本的な流れについて解説します。さらに、助成金の対象に認定されている東海クラリオンの最新AI安全支援機器も併せてご紹介します。
全日本トラック協会の「安全装置等導入促進助成事業」とは
「安全装置等導入促進助成事業」とは、事業用トラックの交通事故削減と安全運行の推進を目的として、全日本トラック協会が実施している助成制度です。
後方視野確認支援装置(バックアイカメラ)や側方衝突監視警報装置、アルコールインターロック装置など、安全機器の導入費用の一部が補助されるため、企業の負担を軽減できます。
助成対象となる主な機器と要件
2026年度の助成対象となる機器は、主に以下の5つのカテゴリが該当します。
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後方視野確認支援装置(バックアイカメラ)
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側方衝突監視警報装置
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呼気吹込み式アルコールインターロック装置
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携帯型アルコール検知器(IT点呼用)
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大型車用トルク・レンチ
対象機器の多くは、所属のトラック協会で確認できる指定機器(メーカー・型式指定)に限られますが、「大型車用トルク・レンチ」のように一部メーカーや型式の指定がないものもあります。
助成を受けるには、全日本トラック協会および各都道府県トラック協会の会員事業者であることが前提です。
助成金の額や予算の上限に関する注意点
機器の種別や都道府県トラック協会ごとに、1台当たりの補助額や上限、企業ごとの上限台数、事業全体の予算枠が明確に定められています。
▼対象装置ごとの主な助成内容(全日本トラック協会 2026年度基準例)
| 対象装置・機器の種別 | 助成上限額(1台当たり) | 主な条件・要件 |
| 後方視野確認支援装置 | 機器取得価格の1/2、上限額2万円(対象装置ごとに) | 事業用トラックにバックアイカメラを装着 |
| 側方衝突監視警報装置 | 取得価格の1/2、上限額10万円(車両1台につき) | 車両総重量7.5トン以上の事業用トラック(トラクタの場合は第5輪荷重8.5トン以上)に装着 |
| アルコールインターロック装置 | 機器取得価格の1/2、上限額2万円(対象装置ごとに) | 国土交通省の技術指針に適合している |
| 携帯型アルコール検知器 | 機器取得価格の1/2、上限額2万円(対象装置ごとに) | Gマーク認定事業所かつ被測定者の意思によらず自動的に測定結果を端末(営業所設置)に送信できる |
| 大型車用トルク・レンチ | 取得価格の1/2、上限額3万円(1事業所1台) | 車両総重量8トン以上の事業用トラックを管理する事業所、かつ「600N・m」以上の締め付け能力を有する大型車用トルク・レンチ |
公益社団法人 全日本トラック協会『令和8年度安全装置等導入促進助成事業について』を基に作成
上記は全日本トラック協会の基本方針に基づく一例です。具体的な助成金額や上限台数は、各都道府県トラック協会が実施する独自の予算枠やルールによって変動するため、必ず事前の確認が必要です。
また、本事業は年間予算の枠内で実施されるため、予算の上限に達すると申請受付が早期に終了することがあります。年度ごとの最新情報を常に確認し、早めの行動が重要です。
出典:公益社団法人 全日本トラック協会『令和8年度安全装置等導入促進助成事業について』
助成金を活用して安全機器を導入するメリット
安全機器の導入は単なるコストではなく、企業と従業員を守り、持続的な事業運営を行うための重要な投資です。
助成金の活用は、資金面で導入をためらっていた運送事業者にとって、大きな後押しとなります。
初期費用の負担軽減と高度な安全対策の実現
AI(人工知能)を搭載した高精度な最新の巻き込み防止システムや視野支援装置などは、高性能であるぶん機器の価格が高額になりがちです。しかし、助成金を活用することで1台当たりの自己負担額を抑えられ、導入のハードルを大きく下げることができます。
その結果、限られた予算内であっても、より多くの車両に一括して安全装置を整備できるようになり、現場全体の安全水準を底上げすることが可能です。
事故削減による経営リスクの回避と社会的信用の向上
万が一、大型トラックによる重大な人身事故や接触事故が発生した場合、企業は多額の損害賠償や保険料の高騰、車両の修理費用、行政処分といった莫大な経営リスクを背負うことになります。安全機器によってこれらを未然に防ぐことは、確実なリスクマネジメントです。
また、安全への積極的な取り組みをアピールすることは、荷主からの信頼獲得につながるだけでなく、ドライバーが安心して長く働ける環境づくり(人材の確保・定着)にも直結します。
助成金の申請から受け取りまでの基本的な流れ
助成金を確実に受け取るためには、申請のスケジュールと必要な手続き、用意すべき書類を正確に把握しておくことが不可欠です。
また、所属する各都道府県のトラック協会によって、申請期間や助成対象装置、助成額などの独自ルールが異なる場合があるため注意してください。
事前準備と対象機器の選定
まずは、自社の車両が抱える安全上の課題(左折時の死角、バック時の視界不良など)に合った機器を選定します。その機器が、所属するトラック協会のホームページ等で「対象機器一覧」に掲載されている指定製品であるかを確認してください。
同時に、各都道府県トラック協会に問い合わせるなどして、現在の申請期間、自社に割り当てられる予算枠の有無、満たすべき必須要件(会員ステータスや車両条件)を確認します。
申請書類の提出と助成金の請求
指定の期間内に機器の購入(またはリース)および車両への装着、支払い関係をすべて完了させます。その後、指定された期日までに所定の助成金交付請求書等を、所属する都道府県トラック協会へ提出してください。
申請の際には、一般的に以下のような書類の提出・添付が必要です。
▼申請書類の例|東京都トラック協会の場合
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助成金交付請求書(協会指定様式)
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領収書の写し、または割賦販売契約書の写し等(支払いが完了した証明)
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安全装置等装着証明書(協会指定様式)
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対象車両の「車検証の写し」(※電子車検証の交付を受けている場合は「自動車検査証記録事項の写し」)
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装置の実費価格や内訳が分かる「見積書」「請求内訳書」および、協会指定の「安全装置等導入内訳書」
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誓約書(同時に国からの補助金交付を重複して受けていないことを確約するもの)
申請する機器による追加書類の注意点として、導入する機器によっては追加の添付資料が必要です。例えば、携帯型アルコール検知器(IT点呼用)の場合は「Gマーク認定証の写し」、大型車用トルク・レンチの場合は600N・m以上の能力を証明する「カタログ等の資料」が求められます。
書類の審査が無事に完了した後、指定の銀行口座へ助成金が振り込まれます。
出典:一般社団法人 東京都トラック協会『令和8年度 安全装置等導入促進助成事業の実施について』
助成対象!東海クラリオンのおすすめ安全支援機器
東海クラリオンでは、全日本トラック協会や各都道府県の助成対象装置として認定されている高性能な安全運転支援機器を豊富にラインナップしています。
現場の具体的なニーズや、既存の車両設備に合わせた最適なシステムを、コストを抑えて導入することが可能です。
巻き込み事故を防ぐ『A-CAM3』

『A-CAM3』は、全日本トラック協会の助成事業において「側方衝突監視警報装置」として助成対象製品に認定されています。
AIを搭載した超広角カメラにより、ミラーだけでは確認しづらい車両側方の死角を常時監視できる点が特徴です。左側面から5m、前方から後方21mまでの広い範囲を検知し、左折時にはトレーラーの動きに合わせて検知範囲が変動します。
歩行者や自転車、バイクなどを検知すると、インジケータと警告音でドライバーへ警告します。目視確認を補助することで、左折時の巻き込み事故リスクの低減につなげられます。
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巻き込み警報カメラシステム A-CAM3
バック事故対策の『iBOX2.0』
『iBOX2.0』は、中型・小型トラックなどの後退時事故防止を目的とする、カメラ機能拡張ユニットです。
車両にすでに取り付けられている既存のバックカメラとモニターの間に本機を後付けするだけで、AIによる人物・障害物の検知機能を追加できます。
既存のカメラ資産をそのまま活かせるため、ソナーを新設するよりも新たな設備投資を最小限に抑えながら、確実な後方視野確認の安全対策を構築できます。
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カメラ機能拡張ユニット『iBOX2.0』
国内で進む安全装置の義務化や法改正の動向、先進技術による事故予防の仕組みや、データを活用した教育・安全文化の定着方法についてまとめた資料も併せてご確認ください。
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まとめ
トラックの安全対策は急務ですが、導入コストが課題となる場合は、全日本トラック協会や各都道府県の助成金制度を積極的に活用しましょう。
自社に最適な機器選びや、助成金対象製品を活用した効率的な導入計画についてご質問がある場合は、豊富な施工実績とノウハウを持つ車載機器の専門商社・東海クラリオンへお気軽にご相談ください。
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