物流・運送業や建設業では、ドライバーの高齢化や深刻な人手不足、いわゆる「2024年問題」などを背景に、労働環境が大きく変化しています。こうしたなか、車両の安全管理体制の強化が企業にとって重要な課題となっています。
これまでは「万が一の事故を記録する」ことを目的としたドライブレコーダーが主流でしたが、近年は事故そのものを未然に防ぐAIドラレコ(AI搭載ドライブレコーダー)の導入が進んでいます。
この記事では、AIドラレコの特徴や通常のドライブレコーダーとの違いに加え、自社の課題に合った製品の選び方について解説します。
AIドラレコ(AI搭載ドライブレコーダー)とは?
AIドラレコは、従来の「映像を記録する」という機能に加え、AI(人工知能)による画像解析技術を活用して危険を検知・予測する機能を備えた次世代のドライブレコーダーです。
国土交通省も、交通事故の削減に向けて先進安全自動車(ASV)技術の一つとして、AIなどを活用した安全運転支援システムの普及を推進しています。こうした背景から、AIドラレコは法人車両の安全管理を支える機器として導入が進んでいます。
出典:国土交通省『ASV(先進安全自動車)』
通常のドライブレコーダーとの違い
通常のドライブレコーダーは、事故発生時やあおり運転などのトラブルが起きた際の映像を記録し、事故原因の分析や過失割合の判断に役立ちます。一方、AIドラレコは運転中の危険な状況をAIがリアルタイムで検知し、警告音や音声アラートでドライバーへ注意を促すことで、事故の未然防止を支援します。
| 項目 | 通常のドライブレコーダー | AIドラレコ |
| 主な目的 | 事故後の映像記録・証拠保全 | 事故の未然防止 |
| 危険検知 | なし | AIが危険をリアルタイムで検知 |
| ドライバーへの通知 | なし | 音声・警告で注意喚起 |
| 活用方法 | 事故後の原因分析 | 安全運転支援・運転指導 |
通信型とスタンドアローン型の違い
スタンドアローン型は導入コストを抑えやすい一方で、映像確認のためにSDカードを回収する必要があります。また、フォーマット忘れなどによる録画漏れが発生する可能性もあります。
一方、通信型はLTEなどの通信回線を利用して映像や走行データをクラウドへ自動送信できます。管理者は遠隔から車両の位置や危険な運転挙動を把握できるため、異常が発生した際も迅速な確認や運転指導につなげられます。
| 項目 | スタンドアローン型 | 通信型(クラウド連携) |
| データ保存 | SDカードなど本体に保存 | クラウドへ自動送信 |
| 映像確認 | SDカードを回収して確認 | 遠隔から確認可能 |
| 運行管理 | 個別対応 | リアルタイム管理が可能 |
| 法人利用 | 小規模向け | 複数車両の管理に適している |
AIドラレコに搭載されている主な機能
AIドラレコは、AIによる画像解析技術を活用し、車両周辺の状況とドライバーの状態を監視します。製品によって搭載される機能や検知範囲は異なるため、自社の運行環境や管理課題に応じて必要な機能を選ぶことが重要です。
外部環境のリスク検知
フロントカメラが前方の道路状況をリアルタイムで解析し、危険な状況を検知するとドライバーへ警告します。
| 機能 | 概要 |
| 車間距離警告 | 前方車両との車間距離が縮まった際に警告する |
| 車線逸脱警告 | ウインカーを出さずに車線を逸脱した際に警告する |
| 発進遅れ通知 | 前方車両の発進を検知し、発進遅れを通知する |
| 衝突危険警告 | 歩行者や自転車、車両との衝突リスクを検知して警告する |
また、急加速・急減速・急ハンドルなどの危険な車両挙動もセンサーと連動して検知し、ドライバーへ注意を促すことで、安全運転を支援します。
ドライバーの状態検知
車内カメラがドライバーの顔の向きや視線、目の開閉状態などを常時検知し、運転中の異常を監視します。例えば、以下のような状態を検知し、警告します。
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居眠り運転
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脇見運転
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スマートフォンの操作(ながら運転)
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ドライバーの前方不注視
AIが検知した危険な状態は、その場で音声や警告によってドライバーへ通知されます。また、検知したデータや映像は安全教育や運転指導にも活用できるため、ヒューマンエラーの防止や運転習慣の改善にも役立ちます。
物流・運送・建設業がAIドラレコを導入するメリット
AIドラレコの導入は、単なる機器の更新ではありません。事故による経済的損失や社会的信用の低下を防ぐだけでなく、管理業務のデジタル化(DX)の推進や、運行管理の効率化にもつながります。
事故の未然防止によるコスト削減と企業価値の向上
大型トラックなどの業務用車両が事故を起こした場合、車両の修理費用や保険料の増加、休業補償、積み荷の損害など、さまざまなコストが発生します。事故を未然に防ぐことで、こうした損失の抑制につながります。
また、安全管理に積極的に取り組む企業として評価されることで、荷主からの信頼向上も期待できます。さらに、安全性の高い車両や運行管理体制を整備していることは、求職者へのアピールにもなり、人材確保や定着率の向上につながる可能性があります。
データに基づく客観的な安全指導の実現
従来の安全指導は、管理者の経験や「気をつけて運転するように」といった注意喚起が中心となるケースも少なくありません。しかし、AIドラレコを導入すれば、危険運転の映像や運転データ、安全運転スコアなどを活用し、客観的な根拠に基づいた指導が可能になります。
また、映像やデータを用いて具体的に振り返ることで、ドライバー自身も改善すべき点を把握しやすくなります。客観的な事実を基に指導できるため、「一方的に注意されている」という印象を与えにくく、管理者とドライバーの円滑なコミュニケーションにもつながります。さらに、安全教育を標準化しやすくなるため、担当者による指導のばらつきを抑え、企業全体の安全水準の向上も期待できます。
失敗しない!自社に合ったAIドラレコの選び方
AIドラレコは、多機能であればよいというわけではありません。自社の車両サイズや運行形態、運行上の課題(死角の多さ、長距離運行など)に適した製品を選ぶことが重要です。初期費用だけでなく、通信費などのランニングコストや設置・運用のしやすさも含めて総合的に検討しましょう。
カメラの視野角と対応カメラ数
トラックやトレーラー、建設機械など死角が多い車両では、前方や車内の映像だけでは十分に状況を把握できない場合があります。そのため、側方や後方も含めて確認できる複数カメラ対応モデルを選ぶと安心です。
例えば、東海クラリオンが販売する通信型AIドライブレコーダー「CF-4000」は、最大4台のカメラ接続に対応しています。360°の録画に加え、AIによる危険検知機能を備えており、大型車両特有の死角対策や、巻き込み事故・バック事故の防止を支援します。
▼CF-4000の詳細はこちら
4カメラ対応通信型AIドライブレコーダーCF-4000
クラウド連携(通信型)と管理画面の使いやすさ
複数台の車両を効率的に管理する場合は、映像や運行データをクラウドへ自動保存・管理できる通信型が適しています。
導入時は、「日報を自動作成できるか」「ヒヤリハット映像(危険運転の映像)を簡単に抽出できるか」など、管理者が日常的に利用する管理画面(ダッシュボード)の使いやすさも確認しておくとよいでしょう。
導入後のサポート体制
車載機器は長期間にわたって使用するため、導入後のサポート体制も重要な選定ポイントです。
機器の選定だけでなく、車両への設置工事や初期設定、運用開始後のサポートまで一貫して対応できる販売会社やベンダーを選ぶことで、導入後も安心して運用できます。
まとめ
この記事では、AIドラレコについて以下の内容を解説しました。
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AIドラレコ(AI搭載ドライブレコーダー)とは?
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AIドラレコに搭載されている主な機能
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物流・運送・建設業がAIドラレコを導入するメリット
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失敗しない!自社に合ったAIドラレコの選び方
AIドラレコは、事後の記録にとどまらず、AIによるリアルタイム警告で事故の未然防止を支援し、高度な運行管理を可能にする次世代の安全装置です。
通常のドラレコとの違いをしっかりと理解し、自社の課題解決に直結するカメラ数や通信機能、AIの検知精度を備えた製品を選ぶことが、導入成功の鍵となります。
東海クラリオンが販売する「CF-4000」のような4カメラ対応の通信型AIドラレコを活用し、客観的なデータに基づいた指導を行うことで、企業全体の安全管理体制の強化につなげてみてはいかがでしょうか。
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